ドイツからの便り
今日、ドイツに住む友人から久しぶりにメールが来た。
そこには彼の近況と、最近のおすすめの音楽が書かれていた。
彼は2年前に自分の所属する研究室に来た。3ヶ月間という短い期間だったが、自分と同じグループで実験をしたこともあって、すぐに打ち解けた。一回り以上も年上だというのに、自分のような若造に対等に接してくれて、すごく嬉しかった。
彼は音楽が好きだった。若いころはドラムンベースにはまったらしい。最近はチルはハウスばかり聞いている、と言っていた。自分はミニマルとデトロイトテクノ、それにディープハウスが特に好きなので、気が合った。
夜中に大音量でKozeやmonolake、Francois K、井上薫などを聞いた。ミニマルもディープハウスもキラキラしたハウスも、もう疲れてきた頃に爆音で聞くと高揚感が得られる。あぁここ、ここがいいんだと言い合ったな。楽しかった。Kozeを聞くと今でも彼を思い出す。特にmagical boyは、自分の中で彼の曲だ。彼はBibioにもすごくはまった。
自分はヒップホップも好きなのだが、彼はあまり興味がなかったようだ。nujabesは別だったけど。featherは美しい曲だ、と言っていた。自分もそう思う。
ひたすら音楽や写真の話をして、実験の話は二の次だった。
彼がドイツへ帰った後は、メールで音楽のやり取りをしていたけど、お互い忙しかったこともあって連絡は次第に減っていった。
最後に彼に連絡をしたのは、自分が入籍したときだった。結婚したよ、と言ったら彼は喜んでくれた。
今日来たメールによると、あれから彼は仕事がものすごく忙しくなって、働きづめだったようだ。1年ぶりの休暇らしい。ニュースや彼の仕事柄から、彼が出張しっぱなしで家にすら帰っていなかったことを知っていたので、何だか少し安心した。
最後に、と彼は最近のお薦めの音楽を教えてくれた。
really cool chilled electro stuff from sweden,らしい。
https://soundcloud.com/gidgeofficial
ああ、やっぱり彼らしいな、と思って懐かしい気持ちになった。